今日も工場へ行こうと
マンションの下で流しのタクシーを止めて乗り込む。
工場の位置は深センの特区外で距離にして20kmちょっと、到着までの所要時間は道の込み具合によって30分〜2,3時間(!!)。
以前はタクシーの運転手に「××までだけどいい?」って聞いてから乗ってたんだけど、ここまでメーターで行きたがる運転手は少ない。必ず値段交渉をしてくるからこちらも強気で「いいからメーターで走って。時間と距離のあってる領収書が必要だから」と言って必ずメーターで走らせる。
深センのタクシーは大体18〜19時が運転手交代の時間で、運転手は待ち合わせ場所に行って相棒と交代する。これに間に合わないと1分当たり何元って罰金を取られるらしい。だから、夕方工場に行く時が一番大変。「道が混んでると交代の時間までに戻れないから他のを探してくれ」、とかなりの確立で断られる。まあ、この時は仕方が無いから違うタクシーを捜すんだけど、みんな同じくらいの時間に交代だから行ってくれるタクシーはまず見つからない。
さて、今日、タクシーに乗り込んで行先を伝えると
運転手 「××?!××のどこ?」、きたきた行きたくない運転手は必ずこれを聞いてくる
ムチウチ「●●の近く」
運転手 「わかんないから違う車を探してくれ」
ムチウチ「××まで行けば俺が知ってるから大丈夫。とにかく行って」
運転手 「××なら90元だよ」
ムチウチ「ふざけたこと言ってないでメーターでちゃんと行ってよ」
運転手 「ぶつぶつぶつぶつ」
ゆっくり動き出したタクシー。それでも思っていた方向と反対に曲がろうとする、確かにそれでも間違いじゃないし、場合によっては早いこともあるけど、遠回りになってしまう。
ムチウチ「右右!深南路→東門北路→水庫→沙湾→××で行って」
運転手 「そんな道を行ったら遠回りだし混んでて時間がかかる」
ムチウチ「俺は毎日この道で行ってるんだよ。これが一番近くて早いの!」
運転手 「ぶつぶつぶつぶつ」
俺が後部座席でレポートに目を通していると、走りながらクーラーの吹き出し口に手をやっている運転手。そして突然、
運転手 「だめだ、クーラーが壊れた。違う車に乗り換えてくれ」
確かに車内がちょっと暑い。さっきまで涼しかったんだが・・・。
ムチウチ「ああ、べつにいいよ。クーラー切ってても。窓開けるから。」
運転手 「ぶつぶつぶつぶつ」
クーラー好きの香港人なら間違いなく違う車に乗り換える場面。
そして、再び進むこと数分、気づけばクーラーからは涼しい風がちゃんと出ている(笑)。ぶつぶつ言い続ける運転手。盛んに違う車に乗り換えてくれと言っている。
そして、東門北路の立体の分岐地点で俺が言った方と逆に行こうとする運転手。
ムチウチ「おい!逆だろ。」
運転手 「違う車に乗り換えてくれよ」
ムチウチ「いいから左に行け!」(かなりキレながら)
しぶしぶ左の道を行く運転手。ずっとぶつぶつ文句を言っている。俺もさすがにキレた。
ムチウチ「なんだお前は、投訴(クレーム)して欲しいのか?」
と言いながらメーターの横にある運転手のプレートに書いてある名前をわざとらしく読みながら
携帯を出して投訴番号に電話をかける(フリ)。慌てる運転手、
運転手 「いや、こうやってあんたの行った道を通ってちゃんとメーターで走ってるんだから投訴すること無いだろ」
ムチウチ「じゃあ文句言わないでちゃんと走れよ」
さっきまでの「ぶつぶつ」は無くなって黙り込んだ。
幸い道は空いてて1時間弱で到着。料金は61元。きっちり61元を支払い領収書をもらってタクシーを降りた。勝利。
忙しい時はほぼ毎日工場までタクシーで行かないとならないんだけど、毎日毎日繰り広げられるこんな運転手とのバトルが本当にストレス。あんまりこっちが強く出てると「日本人は・・・」とか思われる可能性もあるし、仲間とか家族に「今日日本人乗せたらさあ・・・」とかってなって運転手の周りの人間まで日本人に対する印象が悪くなっちゃうかもしれない。
ということで、移動中に工場から電話がかかってきた時に、相手が日本語の話せる中国人なのにオール中国語で電話を終わらせて、運転手には日本人だとは言わなかった。