今回の桂林陽朔旅行のメインの一つ月亮山にたどり着いた。月亮山とは、山の中腹にぽっかりと丸い大きな穴が開いている不思議な山。
山に登るには入り口で9元を支払わないとならない。
9元払って登ろうとすると小張が
「俺はここで待ってるから登ってきなよ」
となんともやる気のない態度。確かにガイドをやってる彼からしたら、ぜんぜん珍しいもんでもなんでもないだろうから、俺でも待ってるって言うと思う。でも、例えばこれが年頃の女の子4人組とかだったらどうなんだろう?俺ならば間違いなく一緒に登ると思うけど、24歳既婚の小張は登るんだろうか?と、下らないことを考えたけど口には出さなかった。
入り口を入るとすぐに水売りのおばちゃんが寄ってくる。俺達は水を持ってきてるって言っても「それじゃ足りない」とのたまうので値段を聞いたら5元とのこと。う〜ん、同じ水を里で1.5元で買ってきてるのに、山に来ると一気に3倍以上に上がるのか。富士山のコーラが200円で高いと思ったけど、このおばちゃん達に比べたらぜんぜん良心的。
結局誰も水を買わないで山に登り始めた。山登りといっても、整備されている所なので階段になっていて余計に疲れてしまう。運動不足な上にさっきまでのサイクリングで体はヘロヘロ、足なんてぜんぜん上がらない。
それでも老体に鞭打つこと30分、ぽっかり開いた穴の部分にたどり着いた。そこから見る景色はそれはもう抜群で大満足でちょっと休憩してから降りようと思っていたら、途中から俺達の後をついて来ていた水売りのおばちゃんが
「上には登らないの?」
顔を見合わせる俺達
「もうここまででいいよね?」とみんなで降りる気満々。おばちゃんに頂上までどれくらいかかるか聞くと、なんとたったの10分。10分ぐらいだったら頑張れるんじゃない?せっかくここまで来たんだし、とみんな突然やる気になって、さらに上を目指して登り始めた。
が、この道が半端じゃなく険しい。足元はさっきまでの階段とは違って土と岩。それもところどころすごく大きな段差があって、俺でも登るのに苦労するほど。そんなゴツゴツの山道を登ること10分あまり、頂上にたどり着いた。
これが、今までに感じたことのない景色。文字通り360度大パノラマ。全方向視界を遮る物は何も無い。陽朔桂林特有のあの岩山がいっぱい並んでいる中の一つの山の頂上に居るって言うのは本当に不思議な感覚。
ただ、ちょっと下を見ると本当に断崖絶壁で高所恐怖症じゃない俺でも恐ろしくなった。
下っていくと水売りのおばちゃんが居たからコーラを1本だけ買ってあげた。冠のコーラ1本で5元ってのも高いけど、まあこれなら2倍くらいだからまあ許せる範囲。
へりょへりょに疲れながら何とか下山。小張はのんびりした顔で下のベンチで休憩をしていた。その後、
「うちにご飯を食べに行こう」
と誘ってきた。来た!友達が来た時にもガイドが家に招待するといって、飯を食わせて後からちゃんと料金を請求していたというのを聞いていたので、最初から飯は食わないって言っていたのにもかかわらず、ここでしつこく誘ってきた。
実はこの日、友達の一人が体調を崩して
ホテルで休んでいたので、彼女の為にも早く帰ろうと、飯は本気で断って陽朔市内へと戻った。この間10kmの長かったこと長かったこと。途中で、蝶の鍾乳洞(謎の観光地)や気球(1時間遊覧飛行一人なんと500元!!)を横目にひた走り、ほぼ予定通りの時間に陽朔に帰り着いた。
陽朔で軽くお茶&軽食を口にしていると、笛売りのおっさんが近づいてきた。もうお茶も終わって、トイレに行った彼女が出てくるのを待ってて暇だったので、おっちゃんをからかって「これいくら?ちょっと吹いてみてよ」ってなんかすごいいっぱいいろんな笛を吹かせてて、中にはいい笛も有ったんだけど高い。で、最後におっちゃんが出してきたのは、なぜか彼女の名前が書かれた安っぽい笛。音はまあまあで聞くと15元とのこと。そんなに高くは無いけど、なんとなくノリで「10元でいい?」と聞いてしまったら、おっちゃん大喜びで「OK!OK!」それを見て、10元じゃ高かったことを悟ったが後の祭り。どうしようか・・・と悩んでる所へ彼女がトイレから戻ってきた。
で彼女と二言三言言葉を交わしてから、おっちゃんに
「ごめん、うちの奥さんが買っちゃダメだって」
もちろん嘘。話した言葉は全然関係の無い言葉だけど、幸い日本語は彼にはわかんないんでこんな適当な嘘が通じておっちゃんが焦り出す。そこで、彼女が変わって値段交渉。結局5元で決着。たぶん吹かないと思うけど、陽朔記念に。なぜか彼女の名前も入ってるし。
店を出て桂林行きのバスターミナルに行くと、ちょうどバスが出発する所で、なんとかギリギリセーフで乗り込むことができた。そして、あっという間に眠りについた。